漢字名Ⅱ

 

こんにちは、胡です。

 

前回に続いて樹木の漢字名についてお話させていただいたいと思います。

 

さてカラキという言葉は耳にしたことがありますでしょうか?

 

このカラキというのは単に一種類の木の名前ではなく、遣唐使が中国経由で輸入した東南アジアを原産地とする珍木たちの総称なのです。中国原産ではないけど「唐(とう、から)」から日本に持ち込まれたことによって「唐木(とうぼく、からき)」とよばれるようになったそうです。

 

その中に黒檀(コクタン)、紫檀(シタン)、白檀(ビャクダン)鉄刀木(タガヤサン)、花梨(カリン)など様々な樹種がありますが、材質としては重厚感があり、非常に硬いという共通点を持っています。そして赤みが強い樹種が多いことから「紅木(hong mu)」とよばれ中国では最高級家具材として古くから愛されてきました。大阪唐木細工や江戸唐木指物などの伝統工芸分野でも活躍しているようです。

 

唐木は中国経由で日本に入ってきました。漢字名も中国でつけられたままです。

それでは漢字を見せれば中国の木材市場で欲しいものを手に入れられるのか?

 

答えはノーです。

 

紫檀

日本 マメ科ツルサイカチ属 Dalbergia のうち銘木として利用される数種の木本の総称。

中国 マメシタンPterocarpus indicus

 

花梨

日本  マメシタンPterocarpus indicus

中国 マメツルサイカチDalbergia odorifera T.C.Chen

 

何故か反対になっています。

 

見た目は似ていますが中国の花梨は材から香りがするということなので紫檀と間違えられにくいはずですが......

 

どこで間違ったのか今となっては知る由もないのですが、できるのは自分で間違えないことですね。