壁に合わせたフルオーダー本棚

岐阜市のお客様にオーダーいただいた本棚をお届け、設置してきました。

じめっとした梅雨特有のまとわりつく湿気でしたが、それも吹き飛ぶようなスッキリとした収まりで、お客様にもご満足いただけました。



 
今回の本棚は、お客様から「ここにこれくらいの本棚が欲しい」といったぼんやりとしたところからやりとりは始まりました。

実際にその部屋にいた私たちは、その場で「壁に寄せるならこんな形で」「天井までつくるならこんな形で」「搬入を考えたらこんな形で」「入れるものが決まっているなら奥行きはこれくらいで」など、かなりのことがその場でスピーディに進んでいきました。もちろん現場の採寸もするので、サイズも決めることができます。

ぼんやりとした思いつきが、その日のうちに詳細な図面になりました。時間と手間をかけることもオーダー家具の楽しみ方のひとつですから、どちらがいいわけではありませんが、こんな速さで進むことは珍しいケースなのです。

ではなぜ、私たちがその部屋に居合わせたかというと、別のオーダーいただいた家具の納品だったからです。

納品を終えたあとに、別の部屋の家具をオーダーいただいたというわけで、何ともうれしい限りだったわけです。なかなかないケースではありますが、現場を見ながらご相談いただけることは、こちらも提案の幅や正確性が高まりますし、採寸も含め食い違いや手違いが起きにくくなります。お客様とのイメージの共有の精度が上がるのです。



 
そんな経緯を経て搬入・設置です。搬入経路の関係で、上下2分割。せりだした壁を避けて上にもう1段という構成。

今日は製作した職人自ら搬入、施工です。「シェフ自ら取り分けます」です。



 
写真には全体像が収まりきらなかったのですが、下はこんな感じ。巾木を避けた台輪が付くシンプルなオープンシェルフ。棚板は全て固定。下から背の高い本を収納していくオーソドックスな棚割り。



 
上のボックスは六角レンチでジョイントボルトを固定します。上下連結部もダボとジョイント金具で固定。



 
ピッタリ収まる気持ちよさはオーダー家具ならではの喜びです。収める側としても収まったときの喜びは格別です。

以前お届けした家具も含めて、アルダーの色や質感を気に入っていただけている様子を伺うことができて、ほんとうにうれしく思いました。

また、お気軽にご相談ください。

どうもありがとうございました。


2019.6