木のルーツを辿る社会見学

岐阜県は言わずと知れた「海なし県」ですが、それでも誇れることがたくさんあります。(若干負け惜しみ感のある言い回しですが...)
それは山々に囲まれたこの立地です。
僕は生まれも育ちも岐阜県民ですが、360°のどこかに山が見えていることは当たり前なので、山の見えないところに行くと落ち着きません。
これは岐阜県民あるあるだと思っています。

林野庁のデータ(林野庁統計情報 平成29年3月31日現在)によると、岐阜県の森林率(面積に対する森林面積の割合)は81.2%で、高知県の83.8%に次いで第2位です!
森林面積だって第5位です。

そんなところから、飛騨の豊かな森が飛騨の家具を全国的に有名にしたのだろうということも推測できます。
今でももちろん飛騨には豊かな広葉樹の森があるのですが、同じ岐阜県で家具を作る仕事をしながらもこれまで関わりがほとんどありませんでした。
それが縁あって、飛騨市の広葉樹活用コンシェルジュをされている及川さんにご紹介いただき、高山市と飛騨市の製材所を見学させてもらえることになりました。

圧倒されるほどの桟積みされた板材。
天然乾燥されている状態なんですが、これがいたるところにあります。
僕たちが見る材料はこの姿なんです。
これをスタートとして、家具製作をしてきました。
しかし、製材所での仕事は当然この前段階があります。

この光景にワクワクしました。
木に携わる仕事をしながらも、この状態では何の木かわからない自分が新鮮で、僕と土屋で質問攻めです。

樹皮を剝いで、僕たちが普段使っている機械のお化けみたいなもので、丸太を割いて、板状にしていきます。
完全に社会見学に来た小学生の気分でした。
働いている人がみんなカッコよく見えます。


家具用材となる前のルーツを辿る1日は、とても有意義なものでした。
山から切り出して降ろされた原木は、荒々しい自然の姿そのもので、1本たりとも同じ木はないということを肌で感じ、その個性の多様さに驚くばかりの1日でした。
それと同時に、それに携わる人たちのお話を聞けたことで、資源としての木のありがたみだけではなく、その地域に暮らす人々の営みみたいなものが感じられました。
どんな製品でもそうですが、原材料から製品になるまでに多くの人が携わるものです。
その人たちの顔が見え、思いが感じられる製品というのは、やっぱり信頼ができ愛着を持てる製品だなと感じます。

家具ひとつとっても、映画のエンドロールのように、木を切った人、降ろした人、丸太を割いた人、のように名前を連ねていけるようなものづくりができたらどんなに素敵でしょう。
エンドロールの最後、使う人は「あなた」と締めくくったりして。

途中、古川の町を歩いたりして、いいリフレッシュをさせてもらいました。

お忙しいところご対応していただいた方々、本当にありがとうございました。
ルーツを辿る社会見学は、これで終わりではなく、次は山を見たくなりました。
山で木を伐り、降ろしてくる。
チャンスがあれば、そんな方々に質問攻めしたいものです。
「はい!先生!」